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闘議(とうぎ)月狼 |
u-spirit 2009.05.10 |
プロフェッショナル修斗公式戦 修斗伝承
-Road to 20th Anniversary FINAL-
09.05.10 SUN @JCB HALL
Open 14:00 Start 16:00
-Road to 20th Anniversary FINAL-
09.05.10 SUN @JCB HALL
Open 14:00 Start 16:00
修斗とは 斗いを修めるまで果てぬ道
遡ること10数年、総合格闘技が認知される以前の時代
突如、リングに降臨した「月狼」という名のニホンオオカミは無敵を誇り、人々から犬神として神聖視された。
そんな月狼に魂を導かれし多くの少年が同亜種として牙狼となり其々、成長した者から外来種との壮絶なる斗いに身を投じ総合格闘技界で「修斗」の確固たる地位を祖先の教えと共に今日も守り抜いている。
威信と沽券を死守するのは容易いことではないが、永きに亘り覇権を成し遂げてこれた最大の要因は”掟”にある。
修斗という群れの掟は揺ぐこと無く、今以て誰もが同じ道程を歩まねば長に君臨する事は叶わない。
この平等たる掟こそが紛い者を生まず、本物の狼だけを育てあげ、二十年間も斗い抜いてこれた修斗の源である。一段、一段、精進して己と技を磨かねば頂点には、けして立てない。
それは年老いたカリスマ「月狼」にも平等に課せられた条件である。
追い越されることへの不安、到達できぬことへの苛立ち、先陣の立っていた月狼が殿(しんがり)を歩むとはファンも本人も想像し得なかった。気が付けば月狼は修斗、最後の純粋種となってしまった。
そんな月狼の目前には幾つもの抜け道が出てきた。それでも、月狼は「闘い」ではなく、「斗い」に拘り続け、与えられる事を拒み、奪い取ることにこそ価値があると、他の群狼たちに左右されることなく己を貫いてきた。
彼が斗い続ける限り修斗のリングからオオカミは絶滅しない。
だが、今回、月狼とってこれが最後の斗いとなるやもしれない。
だから信じる。月狼が頂に立ち長となりて高らかに吠える姿を。
僕にとっての修斗とは佐藤ルミナ以外にないのだから。
時代移ろえど月狼は死なず、満月の夜、悲願成就完遂す。
斗え、月狼、佐藤ルミナ
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